2025.01.15
ワンエク・トカラ・クリスマスクルーズ 若手ダイバー向け、新企画U25 Discovery TOKARA とは?
Photo & Text:Wonder Sea Explorer Under water photo Trooper Takaji Ochi
4日間中3日間が荒れ模様だったクリスマスクルーズ
2024年自身最後のロケは、鹿児島県の枕崎をスタートして屋久島に一泊、トカラの玄関口、口之島に移動して、芽瀬などの主要ポイントを潜る、3泊4日、ダイビング4日間のスケジュールだった。今回も、ワンエク・フォトトルーパーとして乗船、撮影と取材を行った。
小さな島々が点在するトカラでは、風向きによっては、メインポイントに潜れない日もある。今回は4日間中、3日間が北西の強風が吹く不安定な天気。初日は硫黄島エリアを潜りながら、最初の停泊地、屋久島に移動する予定だったが、風が強く、1本も潜ることなく、屋久島への移動のみとなった。
2日目は屋久島のポイント、ニガノノ鼻で1本潜り、中之島まで南下。西側にメインのポイントが点在するトカラ列島、北西からの強風はトカラを潜るには、ポイント選択が一番厳しい風向き。
その中で唯一この風向きで潜れるのが中之島の南東にある、摩天楼。
トカラでは、タイガーシャークとの遭遇も期待できるポイントの一つだ。
時化で、初日にダイビングすることができず、2日目はこの摩天楼の外洋、ブルーウォーターを流して、タイガーやハンマーなどの大物遭遇に賭けることになった。4日間の2日目、この日の撮れ高によっては、取材の方向性を考えなければいけないかな…と挑んだ。しかし摩天楼の外洋を2本潜ったが、何の成果も無し。唯一の期待は、ダイビング中、遠くから聴こえるクジラの鳴き声だったが、ブローは見つからなかった。
何も撮れてない、これはまずいかも…. まともにシャッターを切ってもいない…
本数が少なくなっている中で、大物狙いを期待したブルーウォーターダイビングだったために、何も出ないと撮影するものが無い。流石に、4日間中2日目のダイビングが終わって、何も撮れてない時点で、企画の内容を変更しなくては、と悩み始めた。メキシコから帰国したばかりで時差ボケの中、明け方にワンエクオーナーで今回は船長を務めていた木村尚之さんに「こんな企画はどうですか?」とLINEを送った。
面白そうですね!後で相談しましょう
朝、「面白そうですね。後で相談しましょう」と木村さんから返信をもらい、3日目次第では、もうそちらの企画をメインにしても良いかもしれないと考えていた。
3日目、この日も北西風の時化が続き中之島の摩天楼へ。移動途中には、クジラのブローを探し、中之島に到着してからは、水面から補食マンタを探したが、成果は無かった。しかも、普段と逆の潮の流れで、コース取りも難しい状態…この日は、摩天楼内側のイソバナのリーフや、中之島の軍艦というポイントに潜らせてもらった。軍艦では、予期せぬマンタ遭遇に、少しホッとした。
クリスマスイブのプレ・プレゼント、という感じか。