ワンエクロゴ

2025.08.15

 玄界灘・沖ノ島に棲みついたミナミハンドウイルカの家族との交流物語

2019年7月沖ノ島に棲みついた3頭のイルカとの初めての出会い

玄界灘の沖ノ島には、2019年6月頃から、3頭のミナミハンドウイルカがどこからともなくやってきて、棲みついているらしいという情報を木村さんに教えられていて、当時、どうにか水中撮影をできないかと相談を受けていた。

一度トライしたけど、まったく近寄って来なかったとのこと。その時はこちらから追うように泳いだと聞いていた。

今までも海洋生物と多く接する機会があったから、事前に色々話しを聞いてみた。どうやら船には興味を示してやってくるらしいとのこと。船の周りを旋回することもあるとのこと。人が入ると泳ぎ去ってしまうとのことなどなど。

船には興味を示すけど、人が入ると逃げてしまう。イルカには良くあるパターンだった。とりあえず、イルカたちが良く姿を見せる海域で、僕は海に入り、船に掴まって、船の一部になりきって、イルカたちが来るのをしばらく待つことにした。船は超微速前進か、ほぼ停止状態。

イルカたちは、すぐに姿を見せてくれた。そして、僕の周りというより、数回船の周りを泳ぎ回り、また去って行った。この行動を何度か繰り返してくれた。撮影もできたし、船にくっついて離れない異物である僕にも興味を示してるようだった。

僕の前に来ると、『な、なんか変なのいる〜』と動揺してるのか、泳ぎが乱れるのが見て取れた。

しばらくしてから木村さんに、フロートに短いロープをつけてもらい、それを持って海に入って、また船にへばりついた。イルカたちは、また様子を見にやって来た。何度目かに僕は船に結びつけたロープを少しづつ伸ばして、徐々に船から身体を離した。

船にへばりついて、初めて撮影した沖ノ島のイルカたちの写真

その時も流木になったような気持ちで、いっさいイルカたちを追いかけなかった。ただ浮いているだけ。すると、最初は戸惑うようにしていたイルカたちが、徐々にフロートを持って船から離れた僕の周りをグルグルと旋回し始めた。

『これは行けるかも…』

そう思うと、そっとフロートから手を離して、イルカを追うのでは無くて、真下に優しく潜行してみた。すると、イルカたちは、真っ直ぐ潜っていく僕を追いかけて、一緒に潜り、ちょっと大回り気味ではあるけど、僕の周りを回りだした。僕もそこから動くことなく、回転しながら撮影を行った。

警戒していたイルカたちが、『この生き物はどうやら無害のようだ』と認識してくれた瞬間だった。
この日から、沖ノ島のイルカたちとの交流が始まった。

ドルフィンスイム経験の多いゲストも、一緒に潜って泳ぐことができた。距離は微妙で、回転もぎこちない感じだった

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