2026.07.01
鬼界 KIKAI
リクルーズ 写真・文 中村卓哉
中村卓哉作品展「鬼界 KIKAI」について
いよいよ、7/24(金)から鬼界カルデラをテーマにした中村卓哉の作品展「鬼界 KIKAI」が開催されます。会場は東京・銀座にあるソニーイメージングギャラリーです。会場のある銀座プレイスは、東京メトロの銀座駅から直結していることから、通常は来廊される三割以上が海外からの旅行者です。鬼界カルデラ周辺の海は世界に誇れる日本の宝だと思っています。この展示をきっかけに、作品を通してその魅力を世界へ発信していきたいですね。私にとってNikon THE GALLERYで開催した「海と森がつなぐ命 辺野古」以来、久々の個展となるため作品制作の準備にも妥協なくこだわり抜いています。
写真展や写真集の制作というものは、写真家にとって特別思い入れのあるプロジェクトです。例えば音楽に例えるなら、作曲する工程が撮影、演奏する工程が写真展の開催や写真集の出版のようなもの。企画の規模はそれぞれ違いますが、このようにインプットとアウトプットを繰り返しながら、これまで作品を世に発信してきました。しかし、個展や写真集の制作というものは、そう簡単には行えません。私の場合は特に制作期間が長いほうで、平均で5年、中にはそれ以上かかったものもあります。おそらく作品のテーマ性が関係しているのだと思います。例えば、「辺野古 海と森がつなぐ命」では撮影から作品発表まで18年、「パプアニューギニア 海の起源をめぐる旅」はすべてのダイビングエリアをまとめるのに8年かかりました。それでも実は発表するのが早すぎたと若干後悔しているものもあります。一度形にしてしまうと、もうやり直しができないからです。そうしたジレンマを抱えながら、おそらく写真家たちは、精魂込めて作品を世に生み出してきたのだと思います。

