2026.09.15
来訪神と航海民 〜それらはどこから流れ着いたのか〜
リクルーズ 写真・文 中村卓哉

異界への旅
今年8月、ソニーイメージングギャラリーで開催した写真展「鬼界 KIKAI」を終えた私は、新たなテーマを模索すべく次なる冒険へ出発した。鬼界カルデラの自然や歴史を記録した写真展では、畏れを抱くほどの超越的な自然の先にある世界である「鬼界」を作品のテーマとした。そして、今回はその外側にある「異界」を探すため、再びWonder Sea Explorer(ワンエク)号に乗船したのである。


今回の旅の目的地は鬼界カルデラの南に位置するトカラ列島である。トカラは屋久島と奄美大島の間にある12の島々(7つが有人島)で構成されている。過去にワンエククルーズで何度か取材へ訪れてはいるが、アクセスが困難な秘境としては唯一無二と言える場所であり、この地でしか味わえないような貴重な体験を幾度と無くさせてもらっている。
黒潮の本流が直撃するトカラの海は潮流が凄まじく速い。時に2~3ノットの速さで川のように流れる場所もある。また夏場のトカラは台風などの影響も受けやすく海も荒れやすいことから航海に出ることすら難しい。しかし、そこはこの海域において百戦錬磨のワンエクスタッフ。ターボ船長、ガイドの木村さん、かな子ちゃんの最強トリオに全幅の信頼をおき出航に備えた。


